- 歯原性腫瘍 -
- - 歯原性腫瘍とは - -
歯の構成成分である外胚葉由来のエナメル質ならびにエナメル質を形成するエナメル器の細胞と、中胚葉由来の象牙質、歯髄または歯乳頭、セメント質ならびにセメント質を形成する細胞が歯原性腫瘍の母細胞である。歯原性腫瘍の分類は、従来からこれらの発生母組織由来により大別されている。すなわち外胚葉系の上皮性腫瘍、中胚葉由来の非上皮性腫瘍に分け、さらに両者の混合腫瘍を加えるのが通常の分類である。
Lucasは口腔腫瘍の分類にあたり組織成分から分けるのが問題はあるけれども診断上意義があると述べている。
歯原性上皮性腫瘍はその形態学的要素から歯胚のエナメル器の細胞から発生したことは間違いないものと考えられている。ただ歯胚のエナメル器は内外エナメル上皮、中間層の細胞や星ぼう状を示すstellate
reticulumの細胞があり、どの細胞とは断定しがたい。しかし歯胚の遺残上皮から歯根嚢胞の上皮成分の発生が、歯根膜部の遺残上皮から生じたと考えられるエナメル上皮腫があるので、歯胚エナメル器の特定の細胞と断定する必要はないとする者もある。昔から考えられていたごとく、病巣の歯原上皮はおそらくMalassezの遺残上皮由来と考えられ、腺様歯原性腫瘍や歯原性石灰化上皮腫は中間層の細胞が母組織であると考えている者が多いが、確たる証拠に乏しい。
歯原性腫瘍のなかでは歯牙腫の発生頻度が最も大で60〜70%を占め、エナメル上皮腫は約10%、その他の病変全体で20〜30%といわれる(Minderjahn、1979)。

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